. 磐石岳 三角点名:釜別沢(標高 542.31m) OOTENGUYAMA→世を挙って之を誉むれども、勧むることを加えず。世を挙って之を非れども、沮むことを加えず。→世間中がこぞってって自分をほめたからといって、それで大いにはげみ勇んで仕事をすることもない。反対に、世をあげて自分をけなしても、そのために、意気がくじけるかといえば、そういうこともない。つまり、かれは、世の毀誉褒貶について心を動かさなかった。
銀婚湯温泉の川向かいに磐石の構えでそそり立つ岩壁(野田生側は穏やかな山頂)

行 程】 2009.01.24(火)→函館発(5:30)→→落部→上ノ湯(銀婚湯温泉)→落部川を渡り磐石林道を400m進んだ最終人家に駐車した(Co52m)(7:00-10)

→△点502.1m無名峰(8:20-30)→城岱避難道路Co480m(9:00)→牧場北端Co560mから西端co430m(9:55)→西南西尾根をCo220m経由車デポ地点(10:20)→函館着(11:00)

三角点】 点名 釜別沢 地形図 室蘭−濁川 緯度 42°08′00.6701 経度 140°21′11.993 標高 496.42 m(X) -207328.968 m(Y) 542.31 m 基準点現況 現況状態 正常 20080712 所在地二海郡八雲町字二股 <北海道地方測量部で、平成20年6月20日付けで「 国土調査に伴う基準点測量作業(北海道八雲下の湯地区外1地区)」の指名競争入札あり http://www.gsi.go.jp/SERVICE/keiyaku/2008/shi_kani_20080620_4.html>

コースの地形】磐石岳の南の銀婚湯温泉側は、ほぼ1000m程度の厳しい絶壁が立ちはだかっているから、入山は勢い磐石岳の北の野田生側の釜別川からと決めてしまいがちだ。しかし経験豊かなSYO氏は、銀婚湯温泉側から標高点197の尾根コースを見つけていた。地形図を見ると北東稜に取付く地点に岩の記号があるから、「何があるか分からないぞ」とチョットばかり緊張してザックにザイルを入れた。岩峰の間を抜けるようにして難なく通過でき、北東稜にたてた。先達の地図読みは流石と思われた。落部川の磐石林道入口の橋を渡って400mほどの最終人家に駐車した。

 地質図を見ると落部川が蛇行する後背地に砂礫・粘土の低地があって、磐石岳に向かい砂岩層を凝灰角礫岩層が、その上に火山角礫岩がのっかっている構造をしていた。銀婚湯温泉から見た岩壁やルート上で見た岩峰は黒松内層の上層をなしていた。このような黒松内層の構造が、鉄砲岳〜磐石岳〜下の湯まで落部川左岸に沿って続いている。

森 林】取付き尾根のカラマツ植林、そしてヒメコマツ植林の尾根を登って、この間、ブッシュ、ツル類に、寡雪も手伝って足をとられながら、最後の岩峰の間を通過して主稜に上がった。主稜は背の高いツツジ類が生い茂る痩せ尾根。シャクナゲや自生するヒメコマツの幹を見て、左に断崖を覗きながらだが、緊張を楽しみながら歩を進めた。予定どおり、山頂の緩斜面に植林されたトドマツ林を通過するとそこは頂上。落部川流域は何処に行ってもヒメコマツに遭遇できる。


ルート図と写真

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銀婚湯温泉から磐石岳へのルート図

カラマツ植林<Co120m・8:26>

ヒメコマツ植林地を行く<標高点197m・9:01>

左右の岩塔の間をぬけて主稜の北東稜へ飛び出す<Co270m・9:11>

北東稜の北側から斜面の根っこを頼りにワカンで這い上がる<Co300m・9:19>

磐石岳はスカイラインのさらに奥にあり見えない<Co320m・9:24>
左斜面は垂直の岩壁、右は急な崖で冠雪を頼るも”ビビル”痩せ尾根・大形のツツジの仲間が左右に飛び出していておっかなびっくり・・・<Co345m・9:36>

噴火湾側の北限になるヒメコマツ群落の下で・最後の急登へのザック調整<Co349m・9:49>

同上痩せ尾根に自生するハクサンシャクナゲの冬姿・葉っぱが葉巻のように巻いてぶら下がる<Co349m・9:58>

長い痩せ尾根急登を終えて・幅広い山頂緩斜面へ飛び出す<Co410m・10:13>

山頂付近はだいたい緩斜面・緩斜面に立つトドマツ植林地・今冬はチシマザサの立つ寡雪ぶり<Co420m10:13>

山頂はトドマツ植林・トドマツの枝に「下に三角点有り」と書かれたピンクテープ<△点496.4m・10:24>

狗神岳方向・鉄砲岳も指呼の間だがガスって見えず<10:30>

眼下の銀婚湯温泉<10:39>
北東稜にある岩塔の面相:10cm×10cmの岩礫模様の火山角礫岩:背景に写る針葉樹は落部を自生北限とするヒメコマツの天然林<Co280m・11:17>

同上ヒメコマツの樹肌・やや赤みを帯びている<Co220m・11:22>
帰路、標高100m付近まで尾根を下りると、激しい浸蝕による細かで急峻な地形の砂岩層域を歩く<Co100m・11:43>

蛇行する落部川の沖積低地に建つ最終人家<Co51m・11:50>
車中から磐石岳と504峰・手前に落部川の河岸段丘を見る<Co49m・12:03>
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