. ルコツ岳 532.1m <点名 瑠笏岳 標高532.08 m > OOTENGUYAMA→世を挙って之を誉むれども、勧むることを加えず。世を挙って之を非れども、沮むことを加えず。→世間中がこぞってって自分をほめたからといって、それで大いにはげみ勇んで仕事をすることもない。反対に、世をあげて自分をけなしても、そのために、意気がくじけるかといえば、そういうこともない。つまり、かれは、世の毀誉褒貶について心を動かさなかった。
渡島半島中央部の山座同定を満足させてくれた山

利別丘陵性山地と噴火湾側の間の低平な分水嶺/ルコツ川ルート(カシバード3D)

行 程】2009.03.03(日)・函館(5:30)→ルコツ川とロクツ川に挟まれた高速道路の山側に駐車(標高20m/時刻7:00-15)→林道を3.0km進み送電線下(200m/8:15-30)→吊り尾根(310m/9:21-30)山頂(532.1m/10:00-:30)→吊り尾根(327m/10:45-50)→送電線下の林道へ(200m/11:15-25)→駐車地着(20mm/12:30)

・<<往路2:45/復路2:30 ・同行Kさん/Uさん>>

三角点】点名瑠笏岳 種別等級 一等三角点 成果状態 正常 地形図 室蘭−今金 緯度42°24′21.4171経度140°14′14.7554 標高532.08 m (X)-177075.993 m (Y-1034.516 m 現況状態 正常20080710 所在地今金町字中里325、326林班 点の記 設置明治33年8月28日観測平成14年8月31日更新AY00043S@J1UpXp

↓ルコツ岳周辺の一等三角点の配置<1kmメッシュ>

コースの地形】・車をデポした所は、盛り土した高速道路のガード下を通って直ぐの噴火湾豊津低地に突き出た段丘崖下で、ルコツ川とロクツ川の間にあった。

・低平な段丘状の幅広い尾根は標高200m付近まで続いていたが、その丘陵は低位から順に八雲層(泥岩)〜国縫層(泥岩)域で、地域特有の地形景観となっている「谷が狭く急峻で、段丘堆積物域と見まがう幅がかなり広い定高の尾根」であった。この地形は牧野に利用されたり開拓跡がトドマツ植林地に替えられたりしていた。

・送電線の直ぐ西側の傾斜変換点の標高200m付近で林道から尾根に取付くが、火山角礫岩の国縫層への変換点でもある。あくまでも”ルコツ川とロクツ川の間”の尾根を進むと、それぞれの川が左右から浸蝕により攻めてできた鞍部(断層帯に沿って出来た狭い鞍部)を進むと、ゆったり波打つ峰々(ルコツ〜坊主山)の分水嶺へと一気に駆け上がることになる。このルコツ岳と坊主山の峰々こそ国縫層を貫いた噴出岩(流紋岩〜石英安山岩)らしい。山の形が溶岩円頂柱状のようでもあった。二等三角点だけあって展望はいい。北に長万部岳、南に太櫓岳の分水嶺上の立派な山があるが、その間を160m〜600mの低さの分水嶺がほぼ50kmの長さで続いている。この低平な分水嶺の長さは上磯丘陵〜檜山丘陵の分水嶺を凌いでいて、噴火湾側の気候に強い影響を与えている。

コースの森林工事中

↓ルート図

駐車点から頂上=距離5.8km/沿面距離5.94km/標高差528m/夏道仮想時間1:59>
(内・林道部分=距離3.4km/標高差197m/夏道仮想時間1:02)


大きな地図で見る

↓写真:


【写真】↑噴火湾沿いの標高200m以下の尾根は、段丘状の地形が目立って特徴的だ
見渡すかぎり遠くまで15年〜20年の幼齢なトドマツ林が広がっていた
前歴は牧草地か畑地か?後のダケカンバ二次林は植林に失敗した跡地に生立した



【写真】↑ルコツ川上流標高250m台地(国縫層)のダケカンバ二次林/
ダケカンバ二次林の林内に原植栽のカラマツやトドマツが散見された/
緩斜面が発達する地域だから、早くから天然林を人工林に変えられた/
しかし名だたる風衝地/風の植林事業への影響の想定がかなり困難だ/
植林の失敗跡が大面積に広がるルコツ川流域でもあった



【写真】↑標高240mのブナ/
標高20mから3000m歩いたが、ここで初めてブナに遭遇した/
周囲はダケカンバ二次林



【写真】↑上の写真の上部標高250mの孤立ブナ/
かなりの巨木だ/暴れ木のため伐採から免れた模様/
後背の孤立トドマツは、失敗したトドマツ植林/



【写真】↑標高250mのダケカンバ二次林/林内の立ち枯れたカラマツがあった/
立ち枯れカラマツは植林された前生樹/



【写真】↑スカイラインはルコツ岳南の480mピーク/ロコツ川源流域/
斜面の左と上の黒い林は1955年植林のトドマツ/
白銀の方形区は伐採処理されたヶ所/



【写真】↑標高100mからルコツ岳を遠望する/段丘状のトドマツ幼齢林から/
左の白峰は標高480mピーク/粟粒のように見える樹冠はダケカンバ二次林/
480mピークの左下に見える黒色は標高460mのトドマツ植林/
ルコツ岳山頂直下まで植林の痕跡が散見された/
標高は低いが、分水嶺にあって立派(?)に劣悪な環境を示唆していた/

トップページへ 頁の先頭へ 
inserted by FC2 system