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小滝が楽しめる犬の巣川:同行Hoz氏 【2007.09.06(日)】・09.06.27に犬の巣川を数名で二股山をめざしが予定の時刻もあって頂を踏まずに終わった。秋深くなる前に再訪を期待し、Hoz氏と十分に用意して機会をねらっていた。取水口から午前7時に入渓した。前回行動中止したCo310mの二股までは微妙な滝もあったけれど、前回の経験が生かされて沢身をほとんど離れることなくCo310mに到達できた。初遡行と違って、2回目ともなると岩と水しぶきがなす苔生した渓相を心ゆくまで楽しめた。途中、小さな沢ながら右岸に広く発達した雪崩荒地植生の規模の大きさやヒメヤシャブシ・タニウツギ群落を詳しく観察もできた。 ・その先Co350mの二股は左右とも急崖で、右側はかなり弱い水量、左に直折する本流は流量十分な5mほどの滝となって落ちていた。5mの滝の右岸側の岩壁は水流部−苔覆う岩壁部−笹生部と縦列(写真参照)。滝に沿って上まで続く笹生部に気をよくして、苔覆う岩壁部を伝ってなんなく滝の上に立てた。上がって幾つか続く小滝も、滝に沿って生える樹木などがあって、水流がほぼ途絶えるCo450mの三股までズンズン進めた。 ・Co450m三股から→Co535mのコル→山頂のルートはかなり時間をかけることになった。三股からコルまではヌルッと滑る土壌と豪壮なチシマザサだったが、強引に身体を引き上げることを繰り返してコルに出た。コルから山頂へのルートはおおいに難儀した。笹の生え方、濃さ、樹木の生え様が想定された尾根らしさと違っていた。「疎林〜無立木状、濃い笹薮、南東側にふて寝のチシマザサ」だったから南西側の肩線を進むしかない。見通しが悪く、のろい歩みは体力を消耗させた。 ・後になって考えれば、Co450mの三股から山頂に向かって、コンパスを振って(N80E)、一直線に笹の中をガンガン進む方が、少々の困難があってもかえってそのルート取りがベストと思われた。また、2.5万の地形図は、三角点を囲む560mコンターが緩やかな傾斜でだだっ広い三角形の山頂緩斜面を想定させた。しかしその地形は違っていた。三角点の左右の傾斜は、霧で十分に下まで見渡せなかったが、急斜面であった。2台のGPSの指示経緯度がなければ、この濃霧の中ではあったが、現場の地形は地形図が示す二股山の地形とはとても考えられなかった。二股山の地形は、地形図の等高線の描かれ方の癖・限界が現われた好例なのであろう(下図の地形図参照)。濃霧〜霧雨が終日続いた山行だったが、今後の地図読みの手がかり、その助けとすることが、頂を踏めたことに加えておおいなる成果ではあった。 ・←チシマオドリコ Galeopsis bifida Boenn. Itatinoatama Nityuretu(牧野2577図) 入渓地から水線の終地まで今を盛りに水辺に咲き誇っていた. ・見るべき開花中の植物は何もない沢だったが、何故か「チシマオドリコ」だけがほぼまんべんなく沢に沿って見られた。 ・沢に面するブナ林は、1945年以前に強度の択伐(80.~90%)がされた地域だった。加えて’60年代に木材増産が実施された。そのことを物語るように沢沿いの森林に見るべきものがなく笹生地が広がっ.て、天然林は荒れはてた印象であった。 【行動時間】・.<取水口入渓7:10 Co300二股の滝8:40 二股山11:20〜11:50 取水口着15:45> 【三角点:点名 二股岳 二等三角点 】三角点周辺の林相は、西に向かって右斜面は岩角急斜面のブナ林、左側は急斜面のチシマザサ群落、頂部はダケカンバ二次林。標石は、ヤセ尾根の乾燥土壌の、おそらくハナヒリノキの大株立に覆われているから発見できなかったと思われた。四方向の保護石も同株の下か落葉落枝に覆われて発見できなかったのであろう。バイルで探索を試みたが、標石・保護石とも探し出せなかった。(もちろんGPSも出したが短時間では見つけられなかった) .
【コースの地質】:標高150m付近の沢身にピンクッぽい色の河床が現われた。河床の水冷の安山岩類(ガロ川火山岩類)が、新鮮なピンクっぽい色に染められていたのだが、ひょっとして「菱マンガン鉱」の類であろうか?。 .................................................................................................................................................................... |
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↓ 「苔生した小滝群を行くのは楽し」である* . . ↓再訪の沢は予測ができてどんどん進む . . ↓凝灰角礫岩の洞窟を行くような雰囲気だった 自然の造形のかぎりなさを深さを身体で感じて . . ↓えぐられた凝灰質角礫岩:足がかりの凸も多くあって 余裕があってバランス姿勢を楽しんで . . ↓小滝の右側:足がかり手がかりの岩に小凹凸あって… 水流の響き、水しぶきも身体で感じる余裕が心地よし . . ↓小滝群は心も体も開放されて 木立と岩と水流と自然物だけにの中にいて ↓右をよじ登って、下から拍手がパチパチとなった ガロ川火山岩類の領域は小凸があっていい . ↓350m二股:苔が剥がれないように: 何時でもササ地に逃げられるようにして ↓霧雨の中の二股山頂き:ダケカンバ二次林(チシマザサ・ムシカリ・ハナヒリノキ) (写真は西に向かって)右側(北)が岩角急斜面、左側(南)はチシマザサ急斜面 事程左様に、地形図からは写真のような地形はなかなか読め切れなかった ハナヒリノキ(赤色)の大株の下が、三角点とその保護石の位置と思われる バイルで標石などを探索したが、ハナヒリノキ大株の下は探索できなかった ↓流木にザイルを固定して. ドボンと落ちないか!ぎこちない懸垂下降?先行のHoz氏に習って 滝の下部で左脚を思いっきり蹴って右壁に移り滝壺の浅瀬に立てた . *以上Hozu氏撮影 |